先日お客さんから本をもらいました。
でも、当然のことながらただのプレゼントではありませぬ。。。

そういうオファーは初めてだったのですが、「献本」してもらったのでした。
そのお客様は、Leaders Postというサイトを運営しています。

これがまたいいサイトでして・・・ってその話は今度することにして。

そのサイトの企画といいますか、特集にもなっていまして、
このLeaders Postからの献本です。




日頃はあまり手に取らない雰囲気の本だったので、「宿題か・・・」という気持ちで手に取ったのですが・・・

これがなんと、非常におもしろくてあっという間に読んでしまいました。



経済っていうのは(特に内需)景気の浮き沈みよりも人口動態の変化の方がよほど影響が大きい。
そして、今の日本は絶望的にだめな状況。だって誰もそのことに気づいて対処していないから。
日本の経済を浮揚させるためには、生産年齢人口をあの手この手で増やす工夫を官民(特に民)がやらないとだめよ。



この本の要旨は、だいたいそんな感じ。
その説明のために、誰でも参照できる具体的でしかもより信頼性のある数字を延々示してくれます。
しかも、これがただの机上の計算じゃないんです。
著者の藻谷さんという人は、ほぼ私費で全国の市町村をくまなく見て回ったんだそうです。
たぶん、ただ歩くだけじゃなくて飲み、食い、買い物しながら。。。
その経験から得た実感値と照合した結果として、数字が示されています。

何とも説得力がある!


しかもですよ、自分が持っていた常識(メディア経由で得た何となくのイメージ)がことごとく通用しない訳です。
たとえば、地域間格差って地方は貧乏で都心は儲かっているということだと思ってました。
でも実際には逆なんです。物の売れ行きでみたらたいした差はなくて、むしろ地方の方が売れているんです。


「戦後最長の好景気」の元でむしろものが売れなくなっているという話は、逆に今まで実感値と景気ってずいぶん違うなと思っていたことがやっとしっくりきました。

著者の主張だけを読むと、にわかには賛同しがたいことも多いのですが、実際の数字を追ってみると「なるほどそうか!」というわけです。


本の中盤まではもう本当に絶望的ですよ。。。(ToT)
だって、自分にすらすぐ理解できたわかりやすいことなのに、テレビで見ている限り同じ観点でどうにかしようとしている政治家なり官僚なり専門家をみたことないんですから。
と思って先を読んだら、後ろの方にちゃんと処方箋が書いてあって、むしろ民間ががんばるべきだという点に若干救われました。。。



この本、絶対おすすめです。
献本されたから褒めているんだと思うでしょ?
確かに悪口は書けませんよ。(笑)

でも、まあとにかく読んでみてくださいよ。
それも、↑のアフィリエイトバナーから買ってください。(w)
損はしませんから。


みんなに、おすすめではあるのですが、自分的に一番読んでほしいのは政治家だな。


というわけで、
デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

ありがたく拝読し、楽しく、宿題コンプリートです♪