「成果主義」に失望する若手の話というのは、まさに私たちの年代の話なんです。
そのあたりを、私の昔話を交えて考えてみようと思います。

私が、学生している頃というのは、ちょうどシリコンバレーで.com長者が続々誕生してたころなんですよ。
昔から起業にあこがれていた私は、その隆盛を知って「一旗あげるにはこれだ!」と思ったわけです。
当時の友人と一緒に学生起業をたくらんで活動をはじめました。
しかも業務はシステム開発。
二人とも専攻が「化学」だったのに、無茶な話ですよね。
当然そのプロジェクトは頓挫します。

それで、いきなり起業にはムリがあるので、どこか小さいベンチャーに入って修行しようと思ったんです。
就職活動をはじめて、いろいろ調べていると「実力主義」、「成果主義」をうたっている会社の多いこと。

それを見て、なるほど日本にもそんな時代が来たのかと思いました。
実力次第で年功に関係なく上にいける、いずれはトップにだって上りつめられる。

実際私も「実力主義」を掲げる小さい会社に就職しました。
当時はここで、絶対上に行ってやるって思ってましたね。
起業への燃えたぎる火は一旦鎮火したわけです。

当時、就職活動をしながら知り合った人は、少なからず同じような考えを持っていた人がいました。
大手に就職決めた人でも、「安定とチャレンジ両方ありの環境だ」って喜んでいた人もいたかな。

しかし、そんな血気盛んな若者も、実際に現場に入るといろんな現実を突きつけられるわけです。
それが、前回あげた本にも書いてある「ムラ社会」ですよ。

特に、エンジニアの徒弟制度的な慣習は全く頭にきますよね。
若手の伸びるチャンスを減らしておいて、実力主義の適用は若手に一番厳しいわけですから。

あとは、組織を守る社会主義的な発想
一人勝ちはイカン!みんなで分けなくちゃみたいな。

今考えても、私の就職した会社は納得度の高い、良い会社だったと思います。
それでも、疑問を感じて辞めてしまうわけですから、本に出てくるような働かされ方していたら、なおさらでしょう。

.com長者を夢見た「起業」の道を捨てて、就職を選んだような富士通の若手はきっと現場でなんか変だなと思ってますよね。
それで、この本読んで裏事情を知ったとしたら会社に失望するのは当然でしょう。
そりゃ、「詐欺」だと言われても仕方ありません。

というわけで、本の中に出てくる若手の様子というのは、まさに私たちの年代のITエンジニアの話なんですよ。
富士通社員以外にもピッタリ共感する人がたくさんいると思います。


というわけで、続きは次回。
タイミングの話となぜフリーエンジニアかについて書きます。


なぜ、今インディペンデントコントラクター、フリーエンジニアなのか?(その1)
なぜ、今インディペンデントコントラクター、フリーエンジニアなのか?(その3)